猪口さん、なぜ少子化が問題なのですか? 猪口邦子x勝間和代 感想
勝間和代と猪口邦子の対談本。
2007年の本だから、カツマーという言葉が流行っていた頃だろうか。
制作に着手してからすぐに出版できる対談本という形式を取っている所を見ると、勝間和代人気に乗っかった本だといえそうだ。
猪口さん、なぜ少子化が問題なのですか? |
感想だが、まず、勝間和代の写真が今と違う。
なんだか小太りの中性的なおっさんみたいな顔だ。
きっと、この後にちゃんとしたスタイリストとかについてもらって宣材写真を取ったのだろうと思う。
中身は対談本なのでやや冗長だが、多岐に渡る少子化の原因を一つ一つ拾うように話題にして行っている感じ。
中で猪口邦子が言っているが、少子化の解決策に「これさえやれば問題解消!」なんていう必殺技的な策は無く、
長時間労働、精神疾患罹患者の増加、貧困問題、世代間格差などなど、叩き潰さなければならない問題は山ほどあるという。
一つ一つはなんとなく想像がつくが、そういう問題がこの本では大量に並んでおり、ここまで並ぶとある意味壮観である。
専業主婦に鬱病患者が多いというのも興味深い。
家に閉じ籠っていたら気が滅入るというのは直感的にはわかるが、こういった書籍で問題提起されるのは珍しいことではないだろうか。
妻も精神疾患、夫も長時間労働で鬱病では、子供を生む余裕など微塵もないだろう。
私も精神疾患経験者だが、私の場合はサラリーマンなので、会社を辞めれば治るという確信はあり、その分、救いのある闘病だったと思う。
専業主婦で精神疾患になったら、どうすれば治癒するのか、全くわからないだろう。
八方塞がり感は想像にあまりある。
この本を読んで、少子化の様々な問題について頭の整理ができた。
と同時に、山積する課題を知り、その前途に大きな不安を改めて感じた本であった。
蛇足だが個人的には、子供たちに、赤ちゃんと接する機会を与え、赤ちゃんの可愛さを知ってもらうことが少子化阻止に必要だと思う。
私が大学生の時に姉が赤ちゃんを産んだのだが、
私が赤ちゃんを生で見たのはその時が初めてで、その瞬間に体に電撃が走ったような感じがしたのをよく覚えている。
赤ちゃんってこんなに可愛いのか!とその時初めて知り、それまで子供嫌いだった私は180度変わって、足繁く赤ちゃんを抱きに実家に帰ったものだ。
言い方は悪いかもしれないが、やることやれば赤ちゃんは生まれるのだから、
子供を産むということは、誰もが幸せを手に入れられるもっとも簡単な手段だと思う。
この幸せをみすみす逃すなんてもったいない。
さっさとやることやってたくさん子供を持って幸せになろう。
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