こないだ本業のお客さんに会ったんだが、募金箱について社内で紛糾しているという。
経理コスト削減のために各店舗では小口現金を撤廃しているのに、募金箱を置いたために現金管理の仕事が復活して手間なのだそう。
各店舗でも小口現金を持った方が、現場の人は便利なので、それを口実に各店舗での小口現金復活の圧力をかけられて大変なのだそうだ。
経理のコストは現場の人にはなかなか理解してもらえないものなのだろう。

そういえばコンビニの募金箱の管理ってどうなってるんだろう?
店舗数は多いし、結構管理コストがかかってるんじゃないだろうか。
と思ったので、計算してみることにした。

募金箱の管理として毎月必要なのは、下記の2業務と思うことにした。
・月1回、現金の実査(金額を数えること)
・月1回、現金を本部へ納入する申請書の作成

セブンイレブンの2010年度の募金額は、3億3816万3759円だ。
※この金額は「セブン-イレブンみどりの基金」の金額であり、東日本大震災向けの募金は一切含まれていない。
で、日本国内には全国で13,590店舗存在する
1店舗当たりの募金額は、1年あたり24,883円。1ヵ月あたりだと2,074円だ。

で、現金なので、これを実査する(1円単位まで数える)必要がある。
実査のコストには金額の総額ではなく、硬貨の枚数が影響してくるが、ここがよくわからない・・・
が、たぶんおつりを入れる程度だと思うので、募金箱に入っている硬貨は1円玉・5円玉・10円玉だけだと思うことにして、その枚数は下記の比率で存在すると仮定して算出する。

1円玉: 全体の枚数の5/10
5円玉: 全体の枚数の1/10
10円玉: 全体の枚数の4/10

ここから計算すると、各硬貨の枚数はだいたい下記のようになる。

1円玉: 207枚
5円玉: 41枚
10円玉: 166枚

合計枚数: 414枚

で、だいたい1枚当たり1秒で数えるとすれば、414枚で414秒かかる。
また、現金実査は必ず2回数えて数値のズレが無いことを確認するのが基本なので、これを2回行うとする。
すると、828秒で、だいたい14分だ。

これに加えて、申請書の作成も必要。
どのくらいかかるかよくわからないが、申請書の類の作成って簡単なようで時間がかかることが多いと思うので、
完全に推測だが15分が必要とする。

すると、1ヵ月あたり29分間、募金箱のために時間を費やしていることになる。

次にこの業務をやる人の時給だが、これもまた悩ましい。
おそらく業務的には売上現金ではない現金ということで、店長しか触れないことになっているだろう。
また、本部への申請業務も店長しかできないはずだ。
ということは、業務をやる人はおそらく店長なわけだが、その時給は。
コンビニ経営って、どこも相当苦しいと聞く。つまりは時給はかなり低いはずなのだ。
とはいえ、バイトよりも安い事は無いだろう。

ということで、これも勘だがコンビニ店長の時給は1200円と置くことにした。
この人が29分、募金箱についての業務をやるということで、だいたい600円を費やしていることになる。

ここまでで、数字が出そろった。
コンビニの募金箱には、1店舗で一ヵ月あたり2,074円のお金が募金されるが、
その募金を得るためのコストは月600円だ。

ということで、まあそこそこ意味のある募金になっているなという印象。
だが、この600円は、過重労働に耐えに耐えて経営しているコンビニ店長の大切な30分間なのだ。
この時間の対価は、本部が負担してくれるわけでもなく、コンビニ店長の泣き寝入りだろう。

募金は良いことだと思うし金額的には十分にペイしているが、それよりもコンビニ店長の労働環境を改善してあげて欲しいなというのが率直な感想。

おしまい。